
肩、腰、膝が痛いなどの症状はありませんか?
それらはすべて関節痛です。
関節痛はスポーツなどでの関節の酷使による障害として発症することもありますが、多くは加齢とともに発症することが多いようです。
中高齢者の2人に1人以上は体のどこかしらの関節痛を経験したことがあると答えています。
今回はそんな多くの方が経験する関節痛について、関節痛に効く食べ物があるのか?ということをテーマにご紹介していきます。
目次
そもそも具体的に関節痛とは?

人間の体は多くの骨で構成されており、骨と骨をつなぐ役割を担うのが関節です。
そのため関節は肩や腰以外にも、肘膝や指など、全身のあらゆる部位で、日々私たちの動作をスムーズにしてくれています。
数多くある関節の中でも多いのが、肩関節、股関節、膝関節の痛みです。
筋肉の衰えや拘縮によって関節に負担がかかるようになったり、加齢によって関節も老化してきていることが原因と考えられます。
今回はこれらすべての関節の痛みをまとめて「関節痛」として解説をしていきます。
関節と食べ物との関係について

関節は部分には、骨と骨の間に挟まれる軟骨成分も含まれます。
軟骨は加齢とともにすり減り、一度減ってしまうと再生できないためできるだけ負担がかからないようにしたいものです。
そこで関節部分、軟骨成分を丈夫にするのに効果的な食べ物についてご紹介します。
体をつくるたんぱく質
タンパク質は筋肉のもとになる、とよく聞きますが、筋肉の他にも関節や軟骨にも良い栄養となります。
タンパク質には、体内で合成できない必須アミノ酸も含まれているため、積極的に食事で摂ることを意識できるとよいでしょう。
多く含まれている食べ物は、肉や魚、豆類、乳製品です。
軟骨にはグルコサミン
グルコサミンは軟骨を形成する主成分のひとつです。
通常は体内で合成し作りだすことができますが、加齢とともにその合成能力(速度)が落ちてしまうのが問題です。
そこでグルコサミンを多く含む食事をとることをおすすめします。
グルコサミンは、ウナギ、いかの軟骨、干しエビ、キノコ類、オクラ、カニやエビの殻に含まれるキチン質に多く含まれています。
一度にたくさんの量を摂りすぎても、一回ですべてを吸収できるわけではないので、毎日まんべんなく摂れると良いといわれています。
最近よく耳にするコンドロイチン
関節の痛みに効くサプリメントとして注目されているコンドロイチンは、食事でも十分摂取することができます。
正式にはコンドロイチン硫酸といい、食物繊維の一種です。
タンパク質と結合することで関節や軟骨などの組織の構成に役立つため、タンパク質と一緒にとると良いかもしれません。
多く含まれているのは、ウナギやどじょう、鶏の皮、フカヒレ、ヒラメ、山芋、里芋、納豆、なめこ、オクラなどがあります。
イメージとしては“ネバネバしたもの”に含まれているので、わかりやすいですね。
コンドロイチンは、グルコサミンと同様に加齢に伴って体内での合成速度が落ちてしまいます。
一度の食事でたくさん、というよりも、毎日少しずつ取り入れられると良いでしょう。
油は種類で選ぶ
トランス脂肪酸やオメガ6脂肪酸を含む不飽和多価脂肪酸の油は、炎症を起こす要因にもなりやすいため摂取を控えるとよいでしょう。
トランス脂肪酸はマーガリンやファストスプレット、ショートニングに多く含まれます。
そのためこれらを使用したパンやケーキ、揚げ物には注意が必要です。
オメガ6不飽和多価脂肪酸は、大豆油やなたね油、卵黄や豚レバーに多く含まれます。
オメガ6不飽和多価脂肪酸は体内でつくり出すことができない必須アミノ酸のため、適量の摂取は良いのですが、取りすぎは炎症作用を高めるため注意が必要です。
一方で、オメガ3脂肪酸を含む油は、関節の痛みを改善する効果があります。
オメガ3脂肪酸は、しそ油やアマニ油、鮭、ブリ、サバ、サンマ、マグロなどの魚に多く含まれます。
オメガ3脂肪酸は、ビタミンEと一緒にとると吸収が良くなります。
関節痛と食事の関係について

今回ご紹介した栄養を意識して摂ることが重要ですが、もうひとつ忘れてはならないのは食事のとり方についてです。
股関節や膝関節など、主に体を支える役割も担う関節は、体重が重いとその分負担が大きくかかります。
そのため体重を軽くすることも痛みを和らげる大切な方法のひとつなのです。
関節や軟骨に良い効果のある栄養をとると同時に、お菓子など甘いものの間食をしないように気を付けたり、1日3食規則的に食事をとるなど、基本的な食事習慣を見直すこともとても大切です。
ぜひ栄養とともに意識してみてください。
関節痛に効く食べ物まとめ
今回は関節痛に効く食べ物についてご紹介しました。
特別な食べ物ではなく、日常生活の中で意識すれば取り入れられそうな食材ばかりだとわかります。
関節や軟骨の成分は加齢とともに体内での合成能力が落ちてしまうため、痛みが出始める前に、意識して摂るようにしたいですね。