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2018/09/15

膝窩筋の肉離れ!なってしまった際の治療法を紹介!

膝窩筋は、大腿後面の深層部にある筋肉で、その表面は腓腹筋というふくらはぎの筋肉によって覆われています。

この膝窩筋は、ハムストリングスと一般には呼ばれている半腱様筋、半膜様筋、大腿二頭筋の補助的な役割を担っている筋肉です。

肉離れの自覚症状がなくとも、膝裏の筋肉がつっぱっていたり、痛みを感じている場合には、膝関節周辺にある筋肉が肉離れを起こしている可能性があります。

そのような場合には、医療機関で治療を行うことが大切です。

以下では、膝窩筋について簡単に説明した上で、膝裏の痛みの原因の多くは膝窩筋の可動域制限が原因であることについて説明していきます。

その上で、膝窩筋と肉離れの関係性について紹介し、肉離れの基本的な治療について説明していきます。
jointcare編集部 jointcare編集部

ジョイントケア編集部

膝窩筋とは?

膝を抱える女性

膝窩筋とは、大腿後面深層に位置する筋肉で、表層を腓腹筋に覆われた筋肉です。

この膝窩筋は、大腿骨外側上顆(だいたいこつがいそくじょうか)から起始し、関節腔を貫いた後に筋腹となって内下方に走行し、脛骨の上部後面に付着します。

この膝窩筋は腓腹筋に覆われている深層筋の一つであるため、膝窩筋は直接触ることはできない筋肉です。

膝窩筋は、ハムストリングスと一般には呼ばれている半腱様筋、半膜様筋、大腿二頭筋の補助的な役割を担っている筋肉で、主に、膝関節の屈曲とわずかに膝関節の内旋の役割を担っています。

膝窩筋は非常に小さな筋肉であるため、膝関節屈筋への貢献はわずかであると考えられています。

膝裏の痛みの原因の多くは膝窩筋の可動域制限が原因?

このように、膝窩筋は膝関節の運動と非常に関わりが深い筋肉です。

膝関節部は、上下からの衝撃を吸収するためのクッション機能を果たしているため、その部分に何らかの不具合が生じると膝周りの組織がダメージを受けることになります。

膝関節に何らかの不具合が生じると、膝窩筋もダメージを受ける可能性があり、膝の曲げ伸ばしの動きに問題が生じるだけではなく、筋肉が硬くなって拘縮することになります。

そのような場合、膝関節に繋がっている筋肉自体に負担がかかることになるので痛みが生じたり、あるいは膝の軸がずれることで膝への負担を助長してしまう可能性があるため注意が必要です。

従来、膝関節の屈曲時の膝窩部痛は、屈曲の角度が増すことによって発生、もしくは増強すると考えられることから、膝窩筋が大腿骨と脛骨に挟まれ、圧迫を受ける可能性が考えられています。

ただし、膝窩筋そのものが痛みの原因となることは少なく、ほとんどの場合膝窩筋の機能不全に伴う外側半月板の挟み込みが原因となって痛みが起こることが多いです。

膝関節を曲げたときに膝裏の外側の痛みがあるケースでは、膝窩筋の収縮不全に伴う外側半月板損傷の可能性もあります。

膝窩筋痛と肉離れの関係性

スポーツ活動など、筋肉に急に強い収縮力が働いた際に、自分の筋力に耐えきれなくなって筋組織が断裂してしまうことがあります。

筋肉が伸ばされながら収縮すると、筋力に負けて部分断裂するのです。

この病態は、医学的には「筋断裂」と呼ばれますが、一般にこれは「肉離れ」と呼ばれています。

肉離れの多くは、膝関節と関係する筋肉である、大腿屈筋・大腿直筋・大腿内転筋など大腿部の筋肉と腓腹筋によく発生する傾向があります。

膝窩筋と肉離れの症状は?

肉離れの主な症状としては、痛みや腫れ、およびこれによる歩行障害であり、皮下出血や血腫が認められることがあります。

肉離れの程度は様々ですが、肉離れした部位は内出血を伴うため、出血が原因となって膝関節部分に血液が溜まってしまい膝関節に痛みが生じます。

特に、肉離れになると、膝関節や膝関節周辺の筋肉に体重をかけると痛みの症状が出るため、通常歩行ができなくなるのです。

その結果として、激痛が出現し、運動を続けることが困難になります。

また、肉離れとは筋肉の断裂を意味することから、一つの筋肉が断裂すると、膝関節周辺にある各筋肉のパワーバランスが崩れてしまいます。

膝関節の各筋肉との均衡が保てなった結果として、膝関節周辺に痛みが生じるようになります。

これが膝窩筋と肉離れの関係性です。

肉離れを起こした箇所を収縮させたり、伸ばしたりすると痛みが悪化する可能性があるため注意が必要です。肉離れの重症度は予後に影響を与える可能性があります。

それは日常生活やスポーツ活動時の姿勢や動作に大きく影響するため、どのようにして肉離れを起こしたのかを特定することが大切です。

近年の膝窩筋の治療はどこまで進んでいる?

近年では、筋肉などの軟部組織であってもレントゲン撮影することができる技術が発達しており、MERI検査で血腫や筋肉の損傷箇所も確認できるようになっています。

肉離れの程度として、軽症の場合、筋肉自体や筋膜にはほとんど変化はなく、筋繊維が引き伸ばされた程度で、局所の圧痛のみであることが多いです。

これが中程度のものとなると、筋膜の断裂を伴い、ごく一部の筋繊維の断裂が確認できるものの、圧痛だけではなく軽い陥凹(かんおう)や軽い運動痛を伴うようになります。

重症となると、筋膜の断裂はもちろん、筋肉時代にも部分的な断裂があって、圧痛・局所陥凹・運動痛も著しいという特徴があります。

肉離れの治療はどうすれば良い?

膝窩筋そのものに肉離れが起こるということがほとんど考えられませんが、その周辺の大腿部の筋肉が肉離れを起こすことは十分考えられます。

自覚症状があまりない場合でも、肉離れが起こっている可能性は十分に考えられるので、まずは適切な診断が必要です。

肉離れは痛みがなくなったとしても再発しやすい疾患であるため、最後まで十分に治療を行なわなければなりません。

肉離れを起こしてしまったら、応急処置を行った上で、整形外科など、適切な医療機関で治療を行うことが大切です。

最近では、肉離れの程度を評価するために、MRIを利用するようになっています。

肉離れにおいては、ほとんどの場合程度の差こそあれ、保存的治療によって回復させることができます。

ただし、血腫が大きく、筋肉にまで断裂があるような場合には、血腫を穿刺吸引(せんしきゅういん)したり、手術により断裂部の縫合を行ったりします。

手術による治療を行った場合には、下記で説明するような通常の治療に加えて、通常の筋肉の働きを回復させるために、理学療法士の指導のもとで、適切なリハビリを行うことが必要です。

アイシングが非常に重要!

肉離れの治療において、保存的に治療することが可能であるような場合には、一般的に最低2日間患部をアイシングして徹底的に冷却することが大切です。

肉離れの治療の基本は、安静(rest)・冷却(ice)・圧迫(compression)・挙上(elevation)・固定(stabilization)となります。

なぜなら、肉離れの治療においては、筋繊維が炎症を起こした状態にあるからです。

そのような状態で血流があると、強い痛みが生じることがあるため、初期の段階の治療においては、まず何よりもアイシングを優先して行います。

アイシングの際には、弾性包帯などを用いて軽く圧迫したり、テーピングを施して患部の安静を保つようにすると効果的です。

肉離れが発生してから1ヶ月から1.5ヶ月経過すると、断裂した筋肉や筋膜がほとんど正常時の強度に戻りますが、すぐにスポーツ活動などを初めてしまうと肉離れが再発する可能性があるため注意が必要です。

そのため、肉離れを予防するためには、筋肉の予備能力を高めることが必要となります。

特に、再発を繰り返しているような方は、筋力を強化して行く必要があるため、適切なスポーツトレーナーなどの指導のもとで筋力トレーニングを行うことが大切です。

運動前は十分なウォーミングアップやストレッチを行い、運動後はクールダウンのためのアイシングマッサージを行う他、筋肉の炎症や披露の蓄積を予防するとともに、筋肉の柔軟性の低下を予防することが大切です。

まとめ~まずはきちんと完治することが大切〰

肉離れは再発しやすい疾患であるため、肉離れと診断された場合には、十分な回復期間を設けて治療を行うことが大切です。

十分な治療をせずにスポーツ活動をして膝関節部に負担をかけると、肉離れを再発するだけではなく、膝窩筋など他の筋肉に負担を掛ける可能性があります。

膝周辺にある筋肉は非常に複雑でお互いがお互いの筋肉をうまく補完する構造となっています。

そのため、特定の箇所が肉離れを起こしていることがわかったら、十分に治療を行って回復させ、他の筋肉に負担が及ばないようにすることが大切です。