付け根の関節部分が痛むのであればそれはもしかしたら外反母趾(がいはんぼし)という病気かもしれません。
靴を履き続けると起こる病気で、靴を履く文化の長い海外で多くみられる病気です。
今回の記事では、外反母趾で起こる関節痛についてご紹介します。

目次
外反母趾ってどんな病気?

足の関節痛と聞くと関節リウマチや痛風、股関節の痛みなど様々な種類があります。
外反母趾(がいはんぼし)は足全体の中でも足指に現れる関節痛のことです。
親指が外側へ「くの字」に曲がることで付け根部分にあたる関節が内側へせり出し、靴に当たったり歩いたときに刺激が加わることで関節痛の症状が現れる病気です。
症状が進行すると痛みが激しくなることで歩行が困難になるのが特徴です。
名前の由来は足の親指(母指・母趾)の先が人差し指(第2趾)へ曲がる様を表しています。
靴の歴史が長い欧米で頻繁にみられる病気ですが、日常的に靴を履くようになってから日本人でも発症する人が増えていて問題になっています。
特にハイヒールや先の尖っている靴は足指をきつく締め付けてしまうため、長時間履いていると外反母趾になりやすいと言われています。
またどのような対策があるのでしょうか。
外反母趾の原因

健康的な人の足は横から見ると土踏まずの部分がアーチ状になっています。
正面からつま先を見たときも実は足の裏がなだらかなアーチ状になっていて、縦と横の両方にアーチがあることで身体を支える土台としてしっかりと機能するのです。
外反母趾になりやすい人はこのアーチが崩れてしまい、主に扁平足になることで足指が扇状になります。
その結果親指の付け根が折れ曲がり、外反母趾となるのです。
外反母趾の原因として最も多いのは靴を履くことによる圧迫で、幅の狭い靴ほど足先を圧迫しやすいので外反母趾になりやすいのです。
ヒールの高い靴の場合は体重が足先へ過剰にかかることで変形しやすくなります。
しかし外反母趾の原因は様々あると言われていて、必ずしも靴による圧迫だけが原因ではありません。
次は外反母趾の原因として考えるものを詳しく見ていきましょう。
骨格構造の強度が弱い
足はアーチの形によってかかる負担を地面に逃がす作りとなっています。
しかしこれは足の骨格構造の強度がある場合のことで、強度が弱いと骨格へダメージがかかります。
そして段々と潰れてきてしまい、いつかは扁平足になることで外反母趾になると言われています。
男性と女性を比べた場合、女性の方が強度がないため、普段からヒールを履く人は注意が必要です。
加齢によるもの
年齢を重ねると誰しも身体に異常が出てくるものです。
骨密度は40代から落ち始め、高齢者の多くは骨粗しょう症であると言われています。
骨の強度が下がることで関節も変形しやすくなり、外反母趾となります。
外反母趾による関節痛を防ぐ

外反母趾になってしまった場合や外反母趾予備軍の場合は何らかの対策を講じなければ関節痛を無くすことはできません。
対策を怠ると整形外科での外科的治療(手術)を受けることにもなるため、日ごろから予防することが重要です。
外反母趾による関節痛を防ぐにはどうすれば良いのか対策ポイントをご紹介します。
自分の足に合う靴を探す
外反母趾の原因として最も多いのは靴が自分の足に合っていないことです。
つま先部分が狭く、きつい場合はすぐに新しい靴に履き替えることをおすすめします。
また、歩きやすいように靴の中敷きをランニング用にも用いられているようなクッション性の高いものを使用し、足にかかる負担を減らしてあげましょう。
テーピングをする
怪我をしたときや関節痛を感じるときに有効なのが患部を固定することで、患部にかかる負担を和らげるテーピングです。
親指を中心にテーピングすることで歩いても痛みを感じにくくなります。
靴を変えても歩くと痛みが走る場合はテーピングをしてお出かけするようにしましょう。
ただ欠点としては自分で切り取って巻かなければいけないという点です。
めんどくさいという方はこれからご紹介するサポーターがおすすめです。
サポーターを使う
テーピングはテーピングテープを買ってきたり、自分で巻くなど手間がかかります。
そんなちょっとした面倒な手間を無くしてくれるのがサポーターです。
サポーターは足の形に作られているため、靴下を履くように装着するだけで簡単に患部を保護してくれます。
布製なので気になる匂いも洗濯をすれば綺麗に落ちて繰り返し使用することが出来ます。
外反母趾専用のサポーターも販売されているので痛みに悩んでいる方は是非購入してみてください。
関節痛が引かない場合は…

上記の方法を実践しても痛みが引かない場合は整形外科を受診してください。
痛みが繰り返し起こる場合は外反母趾の可能性がありますが、ほかの病気が潜んでいる可能性もあるため、診察っをしてもらうことが大切です。
力を入れると膝が痛い、重度の損傷があるなど足に起こる疾患のトラブルは多種多様なので、自分で外反母趾だと思っていても別の病気だったなんてこともあり得ますので正しい診断をしてもらいましょう。
明らかに変形してしまっている場合は形成外科で形成をすることも出来ますので医師にご相談ください。
病院選びに迷われたら病院のサイトのページに記載されている画像や実績などの情報を参考にすると良いでしょう。
まとめ
いかがでしたか?
今回の記事では、外反母趾で起こる関節痛についてご紹介しました。
親指の付け根に痛みを感じる場合は外反母趾の可能性が高いです。
まだ目に見える変化がない方でも検査をすれば骨格がゆがんでいるのかわかります。
痛みが軽度の場合は靴を変えたりサポーターを使用するなどの対策を行われると痛みが改善します。
重度の関節痛にお悩みの場合はすぐに形成外科や整形外科等の専門機関を受診してください。