そこで長期服用しても安心、さらに体質を改善しながら症状を緩和する「漢方」が使用される事が多いんです。
そこで今回は関節痛に効果のある漢方を4つ紹介していきます!
病院でもよく処方されている漢方なので参考にしてみて下さいね。

目次
漢方での関節痛の考え方

ではまずは効果のある漢方を見ていく前に、漢方で関節痛はどのように考えられているか見ていきましょう。
関節痛や体の痛みを漢方では「痺証(ひしょう)」と呼び、血液や神経の流れが滞り詰まってしまうことによる痛みを指します。
漢方では体内に「気・血・水」という人間が生きていくために欠かせない3つの要素あり、これらのバランスが崩れると不調が発生すると考えられています。
関節痛の「詰まり」とは体の気・血・水のうち、血の巡りが悪い「瘀血(おけつ)」と、水の巡りが悪い「水滞(すいたい)」という状態になっているケースが多いため、血と水の巡りを良くして体内バランスを整えるための漢方薬が処方されます。
つまり漢方薬は西洋薬のように痛みそのものを取り除くのではなく、体質を改善することにより原因を取り除くことを目的としているんですね。
関節痛に効果のある漢方は?

では早速関節痛に効果のある漢方を4つ紹介していきます!
症状によって効果のある漢方が違うので、自分の状態に近いものを探してみてくださいね。
①疎経活血湯(そけいかっけつとう)
こんな症状の方におすすめ!
- 痛みがひどくて眠れない
- ずっと痛む状態が続いている
- 天気の悪い日や梅雨の時期に特に痛みを感じる
- 重くだるい痛みが長く続いている
疎経活血湯は「慢性的に痛みが続いている方」におすすめの漢方です。
痛みの他にしびれを感じることもあります。
疎経活血湯の効果
冷えや湿気が体の気・血・水が通る通路にとどまると、筋肉や関節までに入り込み冷えによる痛みが出てしまいます。
そこで疎経活血湯は冷えている部分を温め、湿気がある水を取り除いてくれるため関節痛が緩和します。
体が温まり血の巡りを良くしてくれるので慢性的な神経の痛みをじっくり改善していく効果があります。
②桂枝加苓朮附湯(けいしかりょうじゅつぶとう)
こんな症状の方におすすめ!
- 寒いとき、冷房がついている環境で痛みを感じる
- 冷え性・体が冷えやすい
- 体を温めると痛みが改善する
桂枝加苓朮附湯は体が冷えを感じると痛みを感じる方に効果があります。
日頃から冷えて、関節がこわばりを感じている方にぜひ試してほしい漢方です。
桂枝加苓朮附湯の効果
体が冷えていると、冷えにより血や水の巡りが悪くなってしまい、痛みが起こってしまいます。
桂枝加苓朮附湯には、体の内側から熱を作って冷えを追い出して体を温める効果があります。
体が温まることによって、関節痛の痛みが緩和するので、温めると痛みがなくなるという方にオススメです。
③越婢加朮湯(えっぴかじゅつとう)
こんな症状の方におすすめ!
- 関節が腫れて痛む
- 浮腫みが気になる
越婢加朮湯はリウマチなど腫れが強く出る病気や、水が溜まって関節が痛む方に向いている漢方薬です。
越婢加朮湯の効果
関節が熱を持ち腫れているときは「関節液」が溜まっています。
この関節液は、余分な水分なので、体の血や水の巡りを滞らせてしまっていると考えられています。
越婢加朮湯は、体の熱をとり、余分な水分を取り除く働きをしてくれるので関節痛の緩和や、腫れを抑える効果があります。
④九味檳榔湯(くみびんろうとう)
こんな症状の方におすすめ!
- 関節が腫れて痛む
- 足がむくんで重い痛みがある
- 足がだるい
九味檳榔湯は関節痛のほかに、足のむくみ・だるさ・腫れがある方におすすめの漢方です。
九味檳榔湯の効果
冷えや湿気により不要な水分が溜まり、巡りが悪化すると痛みの原因になります。
九味檳榔湯は不要な水分を身体の外に出してくれる効果があるため、浮腫みや腫れによる痛みに効果があります。
気の巡りも同時に改善してくれる処方となっているため、効率的に水の停滞が改善します。
漢方を服用するときの注意点!

実は上でご紹介した漢方薬はドラッグストアでも気軽に購入することが出来ます。
しかし、自己判断で購入する場合は以下の点に気を付けてください。
①持病・薬を服用している
持病があり普段から薬を服用しているという方は、自己判断で購入はお勧めできません。
漢方薬も薬なので、飲み合わせが悪いこともあります。
さらにその持病で漢方を服用している場合、配合されている生薬が重複してしまうことがあるため副作用が起こりやすくなります。
病気によっては漢方薬が飲めない場合もあるので、必ずかかりつけの医師に相談してから購入するようにしましょう。
②妊娠・授乳中である
漢方に配合されている生薬の中には、妊娠中や授乳中に飲むと流産や早産の危険性があったり、赤ちゃんが下痢になってしまうものも。
妊娠・授乳中に治療上漢方薬が必要になる場合もありますが、赤ちゃんへの影響を十分に考慮した上で処方します。
ドラッグストアやネットで漢方薬を購入し、自己判断によって服用するのはやめておきましょう。
③胃腸が弱い
生薬によっては胃痛・胃もたれを起こしたり、場合によっては吐き気を伴うこともあります。
普段から胃腸が弱い、下痢になるという方は服用する前に医師やに相談したり、薬剤師に相談の上でで服用してくださいね聞いた方がいいでしょう。
まとめ

いかがでしたか?
今回は、関節痛に効果のある漢方について見てきました。
体質を改善しながら長期的に服用することで、関節の痛みや腫れなど、その症状を緩和する効果があります。
ドラッグストアでも気軽に購入できますが、まずは医師に相談の上で服用した方が安心できますね。
漢方薬に詳しい医師ばかりではないので、漢方専門医や漢方薬局に相談するという方法もありますよ。診断してもらってから処方や購入の方が安心できると思います。
ぜひ今関節の痛みに悩んでいる方は、漢方治療も視野に入れてみて下さいね。